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shinoのときどき日記


2014年03月03日(Mon)

中村うさぎ先輩は、超絶確信犯でやっているからタチが悪いなぁ、もう(笑)

※この日記は載せるかどうか迷いましたが、記しておきます。

よく読みに行ってるブログで、中村うさぎさんの『聖書を語る』という本について取り上げていて、これが面白そうだったので、少し検索してブログといくつかのインタビューを読みました。

中村うさぎさんは、買い物依存、ホスト遊び、風俗嬢、整形、同性愛者の男性との結婚など、現代の十字架に特攻する漢前なクリスチャン作家と存じています。

その中村うさぎさんを先輩というわたしは、時代を違えど、同じ学校(中高)でキリスト教教育を受け、のちに洗礼を授かったクリスチャンで、なぜ、中村うさぎさんが世間がアッと驚く行動に走るのか、肌でわかる気がするからです。

とある牧師のブログでは中村うさぎさんの行動を評価したもので、厳格なクリスチャンホームで育ち、ダブルバインドに苦しんで、あのような行動で愛を欲しいと訴えてると分析したものがありましたが、わたしはそれだけではあの底が抜けた明るさのある表現の説明はつかないと思います。

わたしが思うに、もしかしたら発端はダブルバインドがあったかもしれないですが、それよりも、メシアコンプレックスの変形で、どこまでも堕ちてゆくことで、キリストの十字架によって人の罪が底無しに赦されていることを証しようとしている、堕ちていく/いる人たちを救い出されたいのではないかと思います。

その根拠は、

  • キリストの核心が十字架の自己犠牲にあるという信仰告白*1
  • 自分の本質はファンタジー作家で、ファンタジーとは死の国へ行き再生する物語で、自分に対しても最終的に再生を目指しているという告白*2

あたりにあるとわたしは読みました。

確信犯的にハチャメチャな行動をしているので、タチが悪いなぁ、もう、と脱力しながら笑わずには居られません。祈りであり、巡礼であり、全霊をかけてイエスを愛してしまう大変、イビツなカタチな信仰ですが、まあ、アリですね。あの学校の教育を受けると、稀にある種の人はそこへ行ってしまうことはあるように思います。(真面目なクリスチャンや学校関係者に背後から刺されそうでこれ言うの勇気いりますが)

イエスが十字架にかけられ黄泉にくだり三日目に死人のうちから蘇ったところを目指して、黄泉に堕ちるよう持っていってるのだろうなと思います。蘇るイエスにしっかりとしがみついてきてください。ついて来られるでしょう。そうであることを信じます。

それにしても、アリ(?)だけど、わたしのような凡人が真似しようとすると、ごっそり死の世界に持ってかれてしまうので到底、真似できません。うう。

最後に先輩、もう少しご自身を労わりつつ歩んでください…。

*1 中村うさぎ・佐藤優が語り尽くす聖書のディープな世界|CREAおすすめ書籍|CREA WEB(クレア ウェブ) http://crea.bunshun.jp/articles/-/3668?page=3

*2 楽天ブックス|著者インタビュー 中村うさぎさん『女という病』http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/pickup/interview/nakamura_u/

わかつきめぐみの"So What?"っていま思い返すとすごい漫画な気がする。

もう何年前でしょう。30年くらい前に、LaLaという少女漫画雑誌であった連載なんだけれど、唯一の身寄りだったじっちゃんの訃報を手に大急ぎで帰省した少女、阿梨が、そこで目にしたのは異世界からスリップしてきた耳の大きな女の子ライム。二人の奇妙な共同生活が始まって、ライムが元の世界に戻るまでの数年間のシェアハウスもの。

主人公のくせにやたら寝てばかりの阿梨、異世界から来たのにやたら生活上手なライム。

静かなドラマはいろいろあったけれど、基本、朝起きてごはん食べて、散歩して、昼ごはん食べたら昼寝して、夜ご飯の準備して夜ご飯食べて寝て。合間、合間に洗濯の場面ばかりだった記憶がある。

設定はドラマティックな割りに、進行がえらく地味な漫画で、でも、なんだか、その落ち着いた生活が気持ちよくて、何度も繰り返し読んでた気がする。

いま、振り返ると、身内の喪失とか、まったく異世界な環境に来た時に、生きてく手段としてともかく寝るとか、ちゃんと生活をするってのが、一番、有効な手段だなって思う。(『その後の不自由』とか読むとさらにその思いが強くなる)。それを上手に描いてた漫画だったんだなぁ…って思ったら、これ、なんかすごくない?って、熱いものがこみあげてきた。

当時はこのキャラかっこいいとか、線が好きとかそんなとこで読んでたけど、30年近く経って、あ、あの漫画はこういうことだったのか、ってのがなんかね。深いな。こういう深いの好きです。


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